アルカリ骨材反応とはなにかアルカリ骨材反応とは、コンクリートに含まれている骨材(粗骨材・細骨材)とセメント中に含まれているアルカリ金属イオン(主にNa+(ナトリウムイオン)、K+(カリウムイオン))とが反応し、そこに水が入って膨張する(コンクリートを押し割る)現象のことをいう。アルカリ骨材反応は、全ての種類の骨材において反応が発生するのではなく、ある種(輝石安山岩系など)の反応性骨材が混入していると起こる現象である。
 
アルカリ骨材反応の「アルカリ」とは、アルカリ金属のことを指し、アルカリ性を示す物質(OH-)のことではないので注意を要する。
 
この現象は関西から西の地方で多く見受けられるが、近年では反応性骨材が規制対象となっているために、新築に関してはあまり問題となっていない。
 
アルカリ骨材反応が起こる条件反応性骨材が混入していればアルカリ骨材反応は必ず起こるが、混入割合によってそれが害になる場合とならない場合とがある。
 
例えば、反応性骨材の量が多すぎると、反応膨張によってコンクリートを押し割るが、少ない場合はコンクリートの拘束力が骨材の膨張力よりも勝るためにほとんど影響は起きない。
また、反応性骨材とアルカリ金属イオンが反応しても、水が存在しなければ膨張して害になることはない。